私が海外大学院への進学を志した時点(日本の大学院二回生の四月)では、英語力が十分とは言えませんでした。 出願に必要なTOEFLやGREのスコアを取得しながら、海外大学院への出願を行いましたが、 最初の年はすべて不合格でした。そのため、翌年は日本の大学院の博士課程に進学しました。博士課程在籍中に研究室訪問を兼ねて語学留学に行くことにしました。 特にSpeakingとWritingのスキル向上を目的としていました。
ESLプログラム出願の前年に2〜3校の大学院の教授に連絡し、研究内容への関心と大学院出願の意思を伝えていました。 研究室訪問を行い教授及び学生との繋がりを得るため、その中からESL(English as a Second Language)プログラムがある大学を選びました。
日本の大学の留学制度は利用せず、自分でプログラムに出願し、大学とのやりとりやビザ申請もすべて個人で行いました。 オンラインで出願可能なプログラムで、Tuition Fee(授業料)、Medical Insurance(保険)、Books、Living Expenses(生活費)などを含む費用を確認しました。 銀行口座の残高証明が必要だったため、事前に十分な資金を用意してから出願しました。
出願した学校からは、入学許可書とともに「I-20」という書類が送られてきました。 このI-20は、学生ビザ(F-1ビザ)を取得するために必要な重要な書類です。
I-20が届いたら、次に「I-901 SEVIS Fee(学生情報管理費)」を支払います。 公式の支払いサイトはI-901 SEVIS Fee公式ページから行うことができます。 初めての方には、支払い手順を解説した動画(公式・英語) の視聴もおすすめです。
SEVIS Feeの支払いが完了したら、 アメリカ大使館のビザ申請ページから面接の予約を行います。 面接当日は必要書類とパスポートを持参し、大使館で面接を受けます。 面接までの一連の流れは、アメリカ非移民ビザ面接当日のプロセス(Youtube)で確認ができます。 面接後はパスポートが大使館に保管され、ビザページが貼付された状態で郵送または指定場所での受け取りが可能です。 私の場合、約2週間ほどで手元に届きました。
面接予約は時期によって混雑するため、 出願やI-20取得後はなるべく早く手続きを開始することをおすすめします。 大使館に入るにはセキュリティチェックがあるので、必要最低限の持ち物で行きましょう。 I-20, 入学許可書、資金の証明、I901 SEVIS Feeの支払い完了証明、予約確認票、パスポートなど申請に必要なもの+財布とスマホだけがお勧めです。 金属探知機もあるので、私は腕時計せず、ベルトもいらない服装で行きました。
私が選んだ大学のESLプログラムは、日本の大学と提携していたようで、 約20人ほどの日本人大学生が参加しており、とても驚きました。 それ以外にも、個人で参加している日本人もいました。 クラスの雰囲気としては、全体の約40%がアラブ系、同じく40%が日本人という印象でした。
渡航前は「日本人の友達を作らず、できる限り海外の学生と英語で話し、英語力を伸ばす!」と意気込んでいたのですが、 実際に多くの日本人学生がいると、やはり自然と日本人同士で行動するようになります。 プログラム内では母国語の使用は禁止されていますが、授業以外ではやはり日本語で会話してしまうことが多かったです。 想像していた「英語漬けの留学生活」とは少し違っていたのが正直な感想です。
とはいえ、日本人の友達がいたことで良い面もたくさんありました。 すぐに打ち解けられ、一緒にローカルのお店や観光地に出かける機会が増え、 一人ではできなかったような体験をたくさんすることができました。 もし一人だったら、授業が終わればすぐに寮へ戻って課題や研究に集中するだけの日々になっていたと思います。 そういう意味では、日本人同士の交流を通じて外の世界にも目を向けるきっかけになり、良い経験になりました。
プログラム自体はフルタイムで、朝から夕方まで毎日授業がありました。 私はTOEFLのスコア向上を目指していたため、通常の授業に加えてTOEFL対策クラスも追加で受講しました。 毎日長時間、先生の英語を集中して聞くことになるので、Listening力は明らかに向上しました。
Speakingについても、授業中の発言だけでなく、ランチや休み時間にクラスメイトと英語で会話することで、 「ゆっくりでも相手に伝わり、会話が成立する」という実感が得られました。 日本では英語を話す機会が少なく、発音を気にしてなかなか話せなかったのですが、 現地では「完璧じゃなくても通じる」「通じなかったら言い換える」というコミュニケーション力が身につきました。
結果として、ListeningとSpeakingの両方が大きく伸び、 TOEFLの点数アップにもつながったため、非常に満足のいくプログラムでした。 「語学留学で得られる成果は、語学そのものだけでなく、自信や柔軟な表現力といった目に見えない力もある」と強く感じました。
私のように研究室訪問を兼ねる場合は、希望の大学を選べば問題ないでしょう。 英会話力を高めたい方は、とにかくどこかのESLプログラムに参加することが大切です。 費用や国(アメリカ、イギリス、カナダなど)は自分に合ったものを選んでください。 プログラムの選び方は、専門の情報サイトやYouTubeなどを参考にすると良いでしょう。 私が行った英語や英会話の勉強方法も発信しております。